成長期にカルシウムをたくさんとって骨の貯金をしよう
◎強い骨や歯をつくるカルシウム
成長期の子どもは成人に比べて骨の成長が活発です。骨量が増加するこの時期に骨を丈夫にしておくことが、将来に向けて骨粗しょう症を防ぐことにつながります。丈夫な骨や歯をつくるためには、バランスのよい食事と運動が大切ですが、特にカルシウムはしっかりとりたい栄養素です。また、カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあります。子どもが心身ともに健康に育つために、日ごろからカルシウムを充分に摂取することを意識しましょう。
◎カルシウムを効率よく摂取しましょう
カルシウムはからだの機能の維持や調節に欠かせないミネラルのひとつで、体内の吸収率は他のミネラルとのバランスが影響します。例えば、肉類やインスタント食品にはリンが多く含まれますが、リンを過剰に摂取するとカルシウムの吸収が阻害されます。また、カルシウムのとりすぎも鉄などの他のミネラルの吸収を阻害してしまいます。栄養が偏らないように、バランスよく食べることが大切です。
カルシウムは、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や海藻などに多く含まれます。なかでも、牛乳や乳製品は、他の食品に比べてカルシウムの吸収率が高いうえに、1回の摂取量も多いので、効率よくカルシウムがとれます。
体内でのカルシウムの利用効率を高めるには、ビタミンDが必要です。ビタミンDを多く含む食品は、魚(イワシ、サンマ、サケ)きのこ(キクラゲ、シイタケ)などがあります。またビタミンDは、日光を浴びることで体内で生成されるため、外で元気に遊ぶことも大切です。
成人1人当たりが一日にとるカルシウムの目標量は600~800mg。成長期の子どもは700~1000mgです。いろいろな食品からカルシウムを積極的にとりましょう。
カルシウムが多くとれる食品
食品群 | 食品名 | 摂取量 | カルシウム含有量 |
牛乳・乳製品 | 牛乳 | コップ1杯(200g) | 220mg |
ヨーグルト | 1パック(100g) | 120mg | |
プロセスチーズ | 1切れ(20g) | 126mg | |
野菜類 | 小松菜 | 1/4束(70g) | 119mg |
菜の花 | 1/4束(50g) | 80mg | |
水菜 | 1/4束(50g) | 105mg | |
切り干し大根 | 煮物1食分(15g) | 81mg | |
海藻 | ひじき | 煮物1食分(10g) | 140mg |
小魚 | さくらえび(素干し) | 大さじ1杯(5g) | 100mg |
ししゃも | 3尾(45g) | 149mg | |
豆類 | 木綿豆腐 | 約1/2丁(150g) | 180mg |
納豆 | 1パック(50g) | 45mg | |
厚揚げ | 1/2枚(100g) | 240mg |
【参考資料】http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html