食品の栄養評価のひとつにタンパク価(プロテインスコア)という基準があります。
これはある食材のタンパク質に、必須アミノ酸(体内で合成されず食べ物により取らなければならないアミノ酸)の種類と量がどれくらいの割合で含まれるかを示すもので、秋刀魚はほぼ100です。
魚の中ではトップクラスで、牛肉やチーズさえもしのぎます。
秋刀魚はタンパク質摂取に効率の良い食品ということができます。
特に旬の秋刀魚は栄養価も美味しさも一段とアップします。はらわたも栄養価が高いので、取らずに食べたいものです。
高タンパク質の秋刀魚は、高脂肪でもありますが、良質の不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)がたっぷり含まれていますので心配ありません。
冷たい海中で生活する魚の場合、その脂肪は凝固しにくい不飽和脂肪酸が中心になります。
このうちEPA(エイコサペンタエン酸)は血中コレステロール低下させ、血液の流れを良くして血栓をできにくくする効果があり、怖い動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞から守ってくれます。
また、DHA(ドコサヘキサエン酸)は、コレステロールを抑える作用とともに、脳細胞の成長をうながし、脳を活性化してボケを防ぐ働きがあります。
秋刀魚には他にもビタミンA、D、EやB群が多く含まれ、皮膚・粘膜や目の健康(ビタミンA)、カルシウム吸収を促しての骨粗鬆症予防(ビタミンD)、抗酸化によるガン・老化予防(ビタミンE)などの効果も期待できます。
また、栄養の代謝を促進するB群のなかでは、貧血予防に良いビタミンB12が多いのが特徴的です。
サンマの選び方・保存方法
背中の部分が青黒く光っていて、全体に身が締まり、張りがあるもの。太っているものを選ぶ。
保存する際は内臓を取って洗い、水けを拭き取ってラップに包む。ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。