かぶの種類
かぶは古くから食べられてきたので、地方ごとに多くの品種が存在します。
大きさは大・中・小とあり、大きいもので有名なのは聖護院蕪(しょうごいんかぶら)です。
京都の伝統野菜で千枚漬けに使われるかぶです。皮の色は白のものが多く出回っていますが、赤かぶや黄かぶ、紫色のものもあります。
かぶの栄養
かぶは根の部分だけでなく葉も食べたい野菜です。根と葉では含まれる栄養素が違ってきます。
・根に多く含まれているのはカリウム、ビタミンC、食物繊維
・葉に多く含まれるのははβ-カロテンやビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維
かぶの葉は、抗酸化作用の強い、ビタミンE・ビタミンC・β-カロテンをいずれも含み、がんの予防効果が期待できます。カルシウムもしっかり含まれていますので骨粗鬆症予防のためにも摂っておきたい野菜です。
また、鉄分や食物繊維も豊富なため、貧血や便秘といった日常的に心配な不調まで対応してくれます。日常しっかり摂っておきたい栄養素が、かぶの葉にはたくさん含まれています。
かぶの根の部分で特筆すべきは、ジアスターゼを含んでいる点です。ジアスターゼはでんぷん分解酵素ですので、消化を助けてくれる作用で胃もたれや胸やけを防ぎます。
酵素ですので熱を加えてしまうと失活してしまいます。かぶは辛味が少ないので生食でも利用の幅が広いため、ジアスターゼ効果を得るのに適しています。
がんの予防ということで言えば、かぶはアブラナ科の野菜ですので、アブラナ科野菜が共通して含んでいるイソチオシアネートを含んでいます。
イソチオシアネートは発がん物質の毒性を解毒して排出する作用で、がん予防に効果があると知られています。また免疫力を高めてくれますので、がん細胞に負けない身体づくりにも役立ちます。
かぶの食べ方
根の部分の健康効果を活かすには生食がオススメですので、サラダや漬物などに利用すると良いです。また、皮ごと食べることができますので、良く洗って皮をむかずに調理してください。含まれているさまざまな栄養素は皮つきの方が多く摂取できます。
そしてかぶの葉は捨ててしまうことなく、ぜひ食べて下さい。緑黄色野菜の葉ものと同じよう感覚で調理すれば良いです。脂溶性ビタミンのβ-カロテンやビタミンEが豊富ですから、炒め物にしても良いです。
かぶの選び方
根の部分の皮が滑らかで、表面にハリがあるようなものを選びましょう。
葉つきのものを購入して、購入したらすぐに葉と根を切り分けて保存します。葉をつけたままですと、根が水分を吸ってしまいます。
いずれも冷蔵庫で保存しますが、葉は乾かないように気をつけて保存しましょう。
根菜類は日持ちが良いと思われがちですが、かぶは鮮度が状態の良さにでる野菜です。よく観察して、つやつやとしたきめの細かいものを選ぶようにしましょう。
かぶ・まとめ
春の七草は今でもお正月に食べ過ぎて疲れた胃腸を癒す効果で、習慣として続いていますが、かぶには消化を助けてくれる働きがありますので、とても理にかなっています。
なおかつ、寒さが厳しくなる季節にうれしい、免疫力を高めてくれる働きもあります。葉にも粘膜を強くしてくれるβ-カロテンが含まれていて、風邪予防には相乗効果となります。
一年中出回っているとはいえ、晩秋から冬に旬を迎えるかぶ。まさに身体が欲している時期に登場する野菜なのです。
【参考資料】http://neutral-fat-body.com/vegetables/turnip